夜のピクニック
髪とミステリー、第9回は
夜のピクニック / 恩田陸
あらすじ
高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」。
それは全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通すという、北高の伝統行事だった。
甲田貴子は密かな誓いを胸に抱いて、歩行祭にのぞんだ。三年間、誰にも言えなかった秘密を清算するために――。
学校生活の思い出や卒業後の夢など語らいつつ、親友たちと歩きながらも、貴子だけは、小さな賭けに胸を焦がしていた。
本屋大賞を受賞した永遠の青春小説。
============================
ただただ80キロを夜な夜な歩き続けるという
構成なのに、こうも青春の甘酸っぱさを思い出させられるとは!というのがはじめの感想。
いつもとちょっと違う非日常感は、毎日一緒にいるクラスメイトでも知らなかった一面を垣間見ることがあって、今まであまり接してこなかった人とグッと距離が縮まったり、見る目が変わったりする。
マラソンは、走ることにいっぱいで誰かと会話しながらとかができないけど、歩くというのは体力や持久力に差が少ない分他人を意識しながら進められるといのもいいなぁ思った。
夜という設定もまた、秘めごとを打ち明けるにはもってこいなんでしょうね。
そんな今回は、この歩行祭である目標に向かう主人公貴子をデザイン。
強さと弱さのあいだで揺れ動く女性像を表現。
ではまた次回に!
0コメント